基本的に仕事は自己の実現とか、社会への貢献とか言われることが多いですが、そういうことは ①給与面がそれなりにあること ②仕事の内容が、わずかでも誰かの役にたっていること・・・が充足されていないと、いつか破綻します。

極端な話、ネットのFX投資で若くして億万長者になった人が、そのまま続けているかというと、あるところまで稼いだら違うことをしていることが多いです。

財産をしっかり確立しても、それは自分のためだけのことで誰の役にも、どの業界にも役に立っていないから、空虚感がだんだん広がってくるようです。

彼らは、稼ぎながら、FXの手法の講師をすることが多いです。講師料はわずかですが、人の役には確実になりますから、やりがいに繋がるのです。

逆にやりがいがあり人から感謝すらされる仕事、例えば老人ホ-ムのスタッフは素晴らしい仕事ですが、離職率が高いです。

ずばり実入りが少ないからです。もし老人ホ-ムのスタッフの給料を銀行員のようにしたら、稼ぎもやりがいも充実する最高の仕事ということになるでしょう。

方や、私は、3年間法人相手の保険の仕事、中小企業の社長さんが倒れた時の生命保険を売却する仕事をしていました。

個人相手であれば、身内とか友人を頼りにして、あるいはそのクチコミで商品を売ることが出来ますが、法人愛であればそれは困難です。

そして商品の売り上げ目標が、半年で3億円売って来いとかいうのが普通になっています。此れは異常です。

そしてこの業界は、複数社が混在して存在し、どの会社も同じような商品をラインナップさせていて、熾烈な競争になっているのです。

商品の提案を受ける中小企業経営者にしてみると、素晴らしい提案のように見えますが、実はあまり意味のない商品であることが多いのも現実です。

それを口八丁手八丁で、先方に気に入られ、嘘の交えながら売りつけるということがこの世界の常識になっています。

営業マンとしては、相手のあまり役にたたないものをあたかも役立つものであるかのように、説明することの罪悪感というものは半端ではありませんでした。

相手に嘘をついていることであまり気は良くなかったのですが、売上が各月毎にフォロ-されるのもつらかったです。

まあ客商売だから、綺麗事を言っていても始まらないのですが、結果を出すか出さないかで評価されました。

私自身はそれなりに売上を上げていて、結果を出している組であったのですが、結果の出ていない組の人たちへのパワハラには辟易としたのでした。

毎日、夕方、現場周りから帰ってきたら、個人個人の結果報告が求められて、調子の悪いもの、先行くが見えないものには、上司からの説教が2時間あります。

そして売上改善策の立案がなされない限り、会社から帰してもらえないということが日常茶飯事として続きました。

そのことは私のように入社して3年目の社員に対してだけではなくて、ベテラン社員に対しても行われるので、吐き気がしたのでした。

ベテラン社員というのは今の自分の10年後20年後の姿ではあるので、今のような生活が退職するまで続くのかと思い、毎晩事務所で悲しい気持ちになっていました。

人生のあり方について、考えるようになったのは会社に入ってからのことでした。このままでいいのかということはずっと考えていました。

同年入社の社員は3割は止めましたし、数人は自殺もしています。

やりがいはゼロ、給与は高めということで3年間辛抱しましたが、限界を迎えて退職することにしました。

給与は前の会社の時に比べて2/3程度になりましたが、文字通り、人の役にたつことを実感できる地方公務員の試験にうかり、現在は関西地区の市役所に勤務しています。