看護師として働き始めてから、職場の人間関係のことで悩むようになりました。主に困ったのは、先輩看護師との人間関係がうまくいかないことです。

職場において新人看護師は存在が軽く扱われていました。あいさつをしても無視されることや、休憩中の会話に交ぜてもらえないこと、ミスをしたら叱責されることなどは日常的にありました。

これらのことが、すべての新人に対して行われているのならまだ納得もできます。しかし先輩から気に入られていた新人は無視されるどころか、友達同士のような会話をしていました。

またミスをしても怒られることはなく、むしろ励まされているように見えることもありました。私は看護の仕事そのものにも緊張感を感じていましたが、それに加えて人間関係でもストレスを感じるようになってしまいました。

そして職場にいるときに手足が震えるようになったり、動悸がして胸が苦しくなったりしたため、このままでは心身ともにおかしくなってしまうと思いました。

心身の不調を感じるようになり、このまま仕事を続けていては医療事故を起こしてしまいそうで怖くなりました。そのためプリセプターに相談したところ、病棟の師長や看護部長との面談の機会を設けてくれました。

面談を受けるときは、仕事を辞める覚悟でありのままを正直に話すことにしました。ところが看護部長からは意外な言葉が返ってきました。それは「疲れているようだから、しばらく仕事を休むように」という指示でした。

この時はすっかり拍子抜けをしてしまいましたが、それでも仕事に行かなくて良いのなら有難いことです。こうして私はしばらくの間、自宅での静養生活を送ることになりました。

突然のまとまった休みをもらえたことになりましたが、静養中に私の気分が晴れることはありませんでした。一日中家でごろごろしているだけで、この先に対する不安は募るばかりでした。

しかし静養生活が始まって2週間ほど経った頃に、看護部長から電話がかかってきました。看護部長からはさらに2週間の静養を許可すること、2週間経ったら電話をしてほしいことの2点を指示されました。

このとき職場への復帰を催促するのではなく、さらに休みをもらえたことで私の気持ちには少しずつ変化があらわれました。このような私にも優しい手を差しのべてくれる人がいる、そう思うとその気持ちに応えなければならないような気がしてきたのです。

それから看護部長との2回目の電話の際は、もう一度職場に復帰したいという意思があることを伝えました。看護部長は私が同じ病棟へ復職することで、再び人間関係で悩む恐れがあることを心配してくれました。

そのため別の病棟での勤務を命じ、一からやり直すつもりで働くようアドバイスがありました。新しい配属先は温和な先輩が多く、新人であっても分け隔てなく接してくれました。

そのおかげで仕事をする際にビクビクするようなことがなくなり、むしろ楽しさを感じるくらいまでになりました。私のように仕事でストレスを感じたときに、それを1人で抱え込んでしまうと心だけでなく身体にも悪い影響を及ぼすようになってしまいます。

周りに相談できる人がいれば、まずは気持ちを正直に話してみると良いと思います。誰かに話を聞いてもらい同調してもらえることは、それだけでも落ち込んだ気持ちをラクにする効果があります。

またストレスからうつに発展するのは真面目なタイプの人が多く、休むことをためらう傾向にあるそうです。しかし私は仕事を休むことで、気分転換になったり、新たな意欲が湧いてくる機会を設けることができました。

決して自分が悪いと責めたりはせず、少し立ち止まって自分をいたわってあげてもらいたいと思います。そして自分の味方になってくれる方に、たくさん優しくしてもらいましょう。