私が今の会社に入社したのは30歳になった時のことでした。

大学を卒業してから東京で生活していたのですが、家の事情で地元に帰ることになり転職活動。

当時の経済状況っていうのはかなり最悪で、まだ団塊世代の方も残っているため人手も足りている。転職活動はかなり厳しいものでした。

そんな中で知り合いに中小の卸業者の営業の正社員を紹介され、入社しました。従業員数は80人ほどで地元ではある程度名が知れた会社。

しかし、業務内容が贈答品の販売っていうのが、ちょっと先が見えないなって不安はありましたが、当時の状態で職を選んでるわけにもいきません。

入社して最初の1年2年は、仕事を覚えることに精いっぱいであっと言う間に時間は過ぎました。

給料は安く、ボーナスも出たりでなかったりと言う状態で少し不満はありましたが、やっているうちに昇給もあるだろうし、会社の経営が上向いてきたらもっと期待できるだろうと思いがんばりました。

入社から数年は、会社の内面というものがよくわからなかったのですが、3年目くらいに主任になったころから、ちょっとずつ会社の悪いところが見えてきました。

一番の原因が社長のワンマン経営。創立者の3代目と言う典型的な坊ちゃん社長で、経営能力は本当に皆無に等しいのですが、とにかく経営のこと営業のことに口を出します。仕事を楽しむこともできません。

さらに悪いことに、自分に対して反論した人間は解雇になるか単身赴任で飛ばされるなんていう状態。

多くの社員は社長を怖がって、言われるがまま仕事をしています。経営能力のない社長のいうことを聞いてそのまま営業してたらうまくいくはずなんてありません。

当然のことながら、会社の経営は右肩下がり。

私が入社してから一度も前年比の売り上げを上回ったことはありませんでした。

このままでは本当に会社がヤバイことになる!そう思ったので、営業会議の時に自分の思いのたけをぶつけました。

それが社長の逆鱗に触れたようで、2か月後、私は東北に単身赴任を言い渡されました。

だいたい単身赴任は2年くらいって思っていたのですが、2年経っても3年経っても戻される気配もありません。

単身赴任中に子供が生まれたので4年目に、本社勤務のお願いをしたのですが、人手不足を理由に却下されました。もうこのままこの会社にいてはダメだと思い、転職を決意しました。

社長にとってはようやく厄介者がいなくなったって言う感じなんでしょう。退職を決めてから転職するまで一度も面会することもなく退職しました。

二度目の転職ということで、また少し時間はかかりましたが、今は別の営業の仕事をしています。ここはワンマン経営ではなくちゃんとした組織があるので、安心です。

実際、無駄な7年を過ごしたかなという気持ちもあるのですが、転職の際に評価されたのは7年間の勤務内容。そして支店長として東北の支社にいたという実績でした。

今の会社を辞めようと考えている方。すぐに転職してしまうのは誰でもできます。しかし、今の状態から安易に逃げて他の会社に移ったとしても、同じ繰り返しになる可能性もあります。

一体、今の会社のどこがダメなのか、そして自分はどうしたいのか?まずはそれを真剣に考えること。そして、転職の際の評価のためにも今の嫌な会社でやれることはすべてやること。

嫌だから、来月退職するというのではなく、もう我慢できないと思ったら1年後の退職を決めて新な転職に備えて準備していくことです。

退職することが自分の中で決まっていれば、精神的にも楽になります。そして今まで見えてきてなかったものが見えたり、怖くてできなかったことができたりします。

病気や家庭のやむを得ない事情でなら仕方ありませんが、勢いですぐに退職してしまうというのは自分にとっても大きなマイナスですから、絶対におすすめできません。