私はグループホームに勤務していました。仕事は交代制ですから、色々なスタッフと組んで仕事をしなくてはなりません。

しかし、常々「ケアは統一に」と言われているにも関わらず、自分でやりやすいように勝手な判断でケアを行うスタッフがいて、何度注意されても直りませんでした。

そんな中で仕事が出来ない人は必死で上司の機嫌を取り、思ってもいない言葉を並べ立て、業務そっちのけで上司の周りに張り付いていることが多くなり、信じられないことに上司も嫌がりもせず注意もせず、一緒になってゲラゲラ笑っているという日常が始まりました。

介護施設では転倒事故などを防ぐ為、普段から求められる業務が多く、いつも人手が足りない環境ですからただでさえ激務。

シフトの変更もちょこちょこあるし、休みも希望休を取れると言われながら実際は取れない時も多かったので、仕事とプライベートのバランスが取れなくなっていき、ストレスが大きくなっていきました。

仕事の経験年数や資格の有無など問わず、上司に気に入られただけで、普段はまともに仕事をせずにお喋りばかりしているスタッフがリーダーになり、リーダーになったことで更にやりたい放題になった為、スタッフの中でも亀裂が生じ始め・・・。

リーダーに気に入られれば夜勤の回数を相談出来たり、早番・遅番などの希望も融通が利きますが、気に入られなければ鬼のようなシフトを組まれ、とことん使われるだけ。

挙句にリーダー本人は好きな時に休みを入れ、夜勤の設定も自分でして、連休や年末年始の一番みんなが休みたい日(特に大晦日や元旦)には自分が必ず夜勤明けになるようなシフト。

しまいに自分の言うことを聞かない高齢者には強く当たり、見ているだけで不愉快な日々。注意はしても勿論、聞き入れてはくれません。

これでいいのだろうかと悩みに悩んで上司にも相談はしましたが、上司の感覚も普通でないことを知った時、私は迷わず退職を選びました。

理想の介護、自分が思い描いていた介護が出来ないのはある程度わかっていました。

長く勤めれば勤めるほど、理想と現実のギャップは大きくなり、それでも自分なりに向き合っていきたいという気持ちがありました。でも、根本から変わらなければ自分が何年そこにいても、現実的には何も変わる事がないという事。

そんな事に気づいたのも、10年経ってやっとだったということです。

仕事を辞めたいと思う時、まずは自分が絶対いなければいけない存在だと思わない事が一番です。どんな仕事でも自分の代わりはたくさんいます。

私が辞めたら会社に迷惑をかけるのではないか、今、辞めたら会社も困るのではないかという思いは捨てる事です。

同僚に負担をかけてしまうかも、先輩や後輩に迷惑をかけるかも、という現実はあるのかも知れませんが、自分が苦痛だと思ったり正当な評価をされないままだとストレスが増えていくだけで、結果的に業務にもいい影響はありません。

ストレスが大きくなれば、身体的にもどこかしらにサインが出ます。

自分の心や身体を壊してまで、そこに留まる意味があるのかどうか、冷静に考えてみると案外何の抵抗も未練もなく仕事から離れる事が出来ると思うのです。

もちろん、年代や環境によって簡単に決める事は難しいことですが、思い悩んでいる時って視野もとっても狭くなりがちで、新しいことが考えられなかったり、また新しい事に挑戦するのも億劫に感じてしまいます。

そこを乗り越えるのが実は一番エネルギーが必要な事かも知れません。慣れた環境にいるのは楽だし、環境ごと変えてしまうのは大変な一歩でもありますから。

でも、会社は自分を守ってはくれない。自分を守れるのは自分だけ。これを頭の片隅にでも置いておいて貰いたいなと思います。