国産車ディーラーで営業職をしていた私。

1日はまず展示車の洗車から始まり、ドリンクの準備、点検や車検などの整備の受付、ショールームのポップ作り、カタログの補充やポスターの入れ替えやトイレ掃除、お茶くみ、それに加えて営業としての車の商談、保険商品の勧誘、クレジットカードの勧誘や点検・車検の案内などこなさないといけない仕事はたくさんありました。

基本的に、ショールームには先輩と私の2人だけで、片方が休んでしまうともう何もできなくなってしまいます。ですが、外回りの営業はそんなことは自分達に全く関係ないと知らんぷりでした。

なのに、「自分のお客さんが来たら教えてほしい」、「あのお客様が来るから変わりに商談しておいてほしい」など仕事を押し付けてくるのです。

できなかったり失敗などすると「いつも店にいるのに何してるの?」と言われる始末。

挙句の果てには、「ショールームに来店するお客様はもう買うことが前提なのだから、自分たちばかり商談するのはおかしい。自分達にも商談をさせろ」とただでさえ少ない商談チャンスを自分のものにしようとするのです。

確かにショールームにほぼ1日中いますが、毎日お客様が来店される訳ではなく、こちらとしても必死にノルマを達成しようと必死なのです。

まだお客様もいる訳ではないのに、「売れないのであれば、親戚に買ってもらえば良い」、「点検なんて友達全員呼べば良い」ととても横暴なことを言われ、何度も泣いたことを覚えています。

車の購入はもちろん、点検は安くても6000円、車検なんて万円単位でかかるのに自分のためだけに友人に無理やり来てもらうなんて、私にはできなかったのです。

仕方なく何人か連絡をとったのですが、これをきっかけに友人がいなくなってしまうのではないかと日々不安で、申し訳なくて仕方ありませんでした。

そんな時、唯一悩みを共有できる先輩が仕事を辞めることになったのです。営業職なので、引継ぎもあるということですぐに求人を出し、給料も高めなのですぐに応募があり新しい方が採用となりました。

3人で約2週間程度一緒に仕事をしたのですが、さすがにその短期間の間では全て覚えられるはずがなく、先輩が辞めてからは指導も加わって大変な日々が続きました。

忙しくてご飯を食べる時もなく、ノルマも勤続年数が長くなるにつれて増え、強いストレスを感じてはいたのですが、なんとか仕事をしてきました。ですが、ある日立ち上がれないくらいの目眩に襲われ、そのまま上司に病院に運ばれたのです。

診察結果は酷い貧血と過労で、当分の間安静にしてくださいとのことでした。もちろん1人で帰れるわけもなく、両親に連絡をとり迎えにきてもらいました。

ひとり暮らしをしていたので、久しぶりに会う私が痩せていたことに驚いたのか、何があったのかと心配されましたね。今まであったことや、これからどうすれば良いか分からないことなど色々なことを話しました。

さすがにそれは会社がおかしいという話になり、「転職しなさい」という言葉まで出ました。ですが、まだ入ってきたばかりの新人を1人にする訳にもいかないし、自分のお客様のことを思うと責任感も感じて、どうすれば良いのか分からないのが正直なところでした。

とりあえずは、一旦休んで出社してみることにしたのです。

3日ほどお休みをいただき、出社したところ新人はとても心配をしてくれていて、申し訳ない気持ちになりました。ですが言われた一言に絶句したのです。「辞めるって本当ですか?」。私は辞めるなんて一言も言っておらず、何かの勘違いではないかと思いました。

ですが、支店中の噂になっているようで、周りの対応もどこかよそよそしいような印象になっていたのです。まるでいらないと言われているように感じたのです。

もうどうでも良いと感じてしまって、仕事に身も入らないので、結局転職の道を選びました。今は違う業種で頑張っています。

転職というとどうしても「逃げ道」と感じてしまう方も多いかもしれません。ですが、それは大きな間違いなのです。人間、皆同じではありませんから、それぞれに向いている仕事や向いていない仕事があります。

もちろん、合う同僚や上司、合わない同僚や上司がいます。きっと選択を間違えたのだ、まだ今ならやり直しが効くと考えて変化を求めるのも勇気の1つですよ。

不景気だから仕事がないと退職時にも言われると思います。ですがそれは違います。探せばきちんと自分に向いている仕事、職場ってあるのです。今仕事が辛い、もう嫌だと思う人は転職というのも1つの道として考えてください。

仕事よりも何よりも、あなたの体が1番大事です。壊れてしまう前に、周りにまずは頼ってみてください。口に出すだけでも気が楽になるものなので、信用できる人にまず話してみてください。1人で悩まないでくださいね。