私は大学卒業後、観光地で伝統工芸品を販売する会社に販売員として就職しました。

具体的な仕事内容としては、店舗に立って伝統工芸品を観光客に販売したり、工芸品を作っている会社と連携して新商品を考案したり、在庫を管理して必要に応じて発注をかけたりする仕事でした。

私は学生のころ観光でその土地を訪れ、その工芸品の美しさを知ってとりこになりました。そしてそれ以来、ここで働いてみたいと願っていた会社でした。

なので実際に内定をいただいたときは本当に嬉しかったですし、自分はこの会社で骨を埋める覚悟で頑張るんだ、という堅い意志も持っていました。

しかし現実は厳しいもので、私は入社3年目で「この仕事・会社は自分には向いていない」と悟ってしまったのです。

私が向いていなかったと感じてしまったのはいくつかの理由があります。

まず1つ目に、その会社は一族経営であり、社長が閉鎖的な考えのワンマン社長であった事です。

私は、伝統工芸品という変わらない価値の物を、変わりゆく時代のニーズに対応させながら販売をしていくことが売り上げに繋がると考えていました。

しかし社長の考えは「先祖代々守り抜いてきたやり方を変えることはない。質の良いものを売っているのだから、時代が変わっても売り方を変える必要はない」というものでした。

入社して以後このような社長の考えに触れ、会社の指針と自分のやりたい方向性の違いに違和感を感じるようになりました。

また社長が黒と言えば黒と言わなければいけないような雰囲気があり、そんなワンマン経営に対して不信感を募らせていきました。

そして2つ目に、女性職場であったためいじめが壮絶であったことです。販売職という職業柄、9割の社員が女性でした。

そのため少しでも目立ったことをすると陰口を言われてしまいます。

特に、結婚して子供を産み産休に入ったり保育園のお迎えのため早退する社員の方に対し「仕事量が増えて最悪だ」といじめて辞めさせていたのを見て、この会社にいる限り自分結婚・出産・育児と言ったライフプランを叶えることが出来ないと感じました。

このようなことが積み重なり、「私はこの会社には向いていない」と感じ、悩むようになったのです。

悩みを抱えてもんもんと過ごす日々が半年ほど続きました。

結果として、辞めたいと思い悩んだ気持ちを根本的に解決できた方法は「仕事を辞め、転職したこと」でした。

それまではストレスを紛らわすためにいろいろなことをしました。

休みの日にドライブに行って景色を眺めてみたり、カラオケに行って大声で歌ってみたり、それでも次の日職場に行けば、また「自分は本当にこの会社でやっていけるのだろうか」という自問自答の繰り返しです。

もちろん自分からも会社に対してアクションを起こしました。

社長に直接提案を持ち出すことが出来ないため、私の所属していた販売店の統轄店長に「時代に合った販売方法と、無駄な資源のコスト削減、女性の福利厚生の見直し」を具体案を添えて訴えました。

しかし返ってきた答えはNOでした。それどころか「会社を変えるのにもお金がかかる、それなら今まで通りやったほうが良い。」と言われたのです。

その言葉を聞いて私は辞めることを決心し、地元に戻り転職しました。

転職先は以前よりも給料が減りましたが、人間関係が良く、月に1度面談で自分の提案を伝える機会を頂けました。

もし、私のように「今の仕事が向いていない」と感じている人がいるならば、それは一時的なストレス発散では解決できないと思います。

その気持ちが一体どこから来ているのか冷静になって考えてみると良いかと思います。

自分自身から生じる仕事へのマンネリなのか、会社が根本的な原因になっているフラストレーションなのかを見極める事から始めてみると良いと思います。

もしあなたが仕事が向いていないと悩んでい原因が会社になるのならば、そしてそれを変えることが出来ない環境ならば、自分を最大限に生かす新しい場所を探す一歩を踏み出してみるのも1つの解決法でしょう。