新卒で広告代理店に入社しました。

その会社は所謂大手の会社ではなく、印刷やその周りの制作物関係などに強みを持っている会社で、その延長で広告もできます。というような本来の広告会社とは少し違った会社でした。

その会社では、基本的に新人は営業に配属されます。まずは先輩と一緒に仕事をして、仕事の流れを覚えながら、その後は自分で仕事を獲得するために新規営業をするというパターンが多いです。

営業のあたり先は業種を問うものでもないので、無限と言っていいほどあります。

しかし、基本的に既に先に取引している会社があることがほとんどですし、自分のいる会社が何か他社のサービスより特化しているものがあるわけでもなかったので、新規営業の成果をなかなか獲得することができませんでした。

自分と同じ代の新卒は5人いたのですが、他の4人は同じように新規営業をする中でそれなりの成果を出していくのを見たので、何の結果も出せない自分には焦りを感じていました。

自分としても手を抜いている訳でもないですし、それなりに一生懸命やっているのに、どうして成果が出ないのかが自分でもわからず、そのうち新規営業をしても、どうせいい結果に結びつかない。というようなあきらめの気持ちも出てきてしまい、仕事自体がとても面白くないと感じるようになってしまいました。

そうした期間が入社して3年ぐらいはあったと思います。

周りの上司や先輩からもそろそろ結果を出してほしい。という視線を感じることはよくありましたが、それもいつの間にか無視している自分がいました。

そういう状態が続いたので、自分の中では一つの決心をして、今の仕事が向いていないので転職をしようと思いました。そのことをまずはいろいろ面倒を見てくれた先輩に話をしようと思いました。

先輩に話せば引き止められることは想定できましたが、引き止められて今の仕事を続けても楽しいと思えなかったので、引き止められても気にすることは無いと思っていました。

その先輩に相談したところ、少し想定外の話をされました。内容としては辞めることも選択肢に入れていいと思うし、先輩としても今の自分の仕事の進め方では違う職業につくほうがいいということでした。

少し拍子抜けの気分はありましたが、自分の中でひっかかったのが「今の自分の仕事の進め方」という言葉でした。

そこについて先輩に聞くと、一生懸命に仕事をやろうという熱意は伝わってくるけれども、それまでに経験してきた仕事を新規の営業にうまく結び付けれていないということでした。

自分としては営業先の会社について自分なりの角度で調べてあたっていたつもりだったのですが、それより前のどういったことを提案するかという基本的なところで、今までの仕事の経験を活かせていないのではということでした。

それを指摘されたときにはなるほどと思い、営業のスタイルを少し変えてみて、それで結果が出ないならば次のステップを考えようと自分でも思いました。

営業スタイルを少し変えることで劇的に何かが変わったわけではないですが、少しずつ新規営業の成果が出だしました。

そうなると不思議なもので、その営業先で今まで自分の経験していなかった仕事などの発注ももらえるようになりました。

基本に立ち返って、一番自分の提案が強くできるものを営業時の中心にしただけで、新しい仕事を獲れるのはとても新鮮でした。そうなると仕事も楽しくなってきてもう少し続けて行こうと思っています。

今回自分もわかったこととしては、まだまだ仕事の基本知識も少なく経験も無いのに、大きな仕事を獲得したいという思いから、背伸びして自分の能力以上の提案をしていたことが間違いのはじまりだったと思います。

どうしても同期や下の代の後輩には負けたくないという思いもでますが、焦ることは何の結果も生み出しません。

仕事ができないと悩んでいる人も、冷静に今の自分の仕事内容を振り返って、その中で自分が一番できる仕事を中心にすることで、新しい仕事の進め方も見えてくるのではと思います。

また、仕事内容の振り返りも自分一人でやると偏ったものになりかねないので、信頼のおける先輩などに相談してアドバイスをもらってみることも重要だと思います。