私は広告会社で働いていました。広告会社と聞くと世間では既にブラック企業のレッテルが貼られているかもしれませんね。私のいた会社も例に漏れず深夜残業などが多く、不規則な生活が続くような会社でした。

私の職種はDTPオペレーターというもので、簡単に言ってしまえば営業ではなく、広告を作るデザイナーに近い存在です。

業務内容としては営業スタッフがクライアントからもらった仕事をデザインに起こすのが私の仕事です。

もともと専門学校でデザインの勉強をしていた私は、将来デザイン関係の仕事をしたいと思い、当時の会社に就職を決めました。

「残業はあるけれど大丈夫か」という面接時の問いに対しても「精一杯頑張ります」と新卒のフレッシュ感を全力で出し、合格通知をもらったことを今でも覚えています。

当初はそれほど熱意があったのですが、そんな私がなぜ会社を辞めることになったのか。

原因は不規則すぎる生活です。

うちの会社の定時は9時~18時でしたが、まずこの時間に帰ることができるのは極めて稀でした。

そもそも始業9時のはずなのに、8時前には必ず出社しなくてはいけなくて、そこから50分ほど掃除をし朝礼を開始します。

もちろん始業は9時からとなっているので、最初の1時間の給料は発生しません。つまり時間外での稼働が1時間もあったんです。

次いで残業が半端ではありませんでした。定時の18時を過ぎても一向に仕事量が減りません。

それも当たり前で、営業スタッフが18時を過ぎた頃にクライアントから案件を受注したりするので、定時を過ぎたあとから仕事に取り掛かるということもざらにありました。

社内では「営業スタッフが仕事を取ってくるから給料をもらえるんだろ」みたいな風潮が見えているようで、私は当時から嫌だなーとは思っていました。

そんな風潮が流れているので、オペレーターたちは黙々と広告作成に入ります。

週間でチラシなどを出している会社なので、毎週締め切りがありました。締め切り前は特に仕事量が増えます。

営業スタッフが最後の追い込みをかけて、大量の原稿を持ってくるのです。もちろん定時はとうに過ぎています。

締め切り前となると、週半ばとは違って「明日やればいいや」が一切通用しません。今日中に完成させ、明日の締め切りに間に合わせないといけないわけです。

定時を過ぎてからが本番。眠気は栄養ドリンクで誤魔化してなんとか作業を終えるのは深夜5時ぐらい。そこから一回自宅に戻ってまた8時には出社しないといけません。

締め切り前は極端に残業が増え、体力的にも精神的にもおかしくなりそうでした。

そんな生活が3年ほど続いたときに、「あ、もう無理だこれ」と思って退職しました。

実際には無理だと思い始めてから数ヶ月経って上司と相談したのですが、一旦引き止められもしましたが、断固として譲るつもりはありませんでした。

自分がやりたいと思った仕事でも生活環境が破綻してしまえば、好きなものも嫌いになってしまう可能性があることを今回の件で実感しました。

私は特に睡眠時間がないという生活が本当にストレスで、これがこの先何十年も続くなんて耐えられないと思いました。

新卒だった私は右も左も分かりませんでしたので、「こんなに眠いのは自分が怠けているせいだ」と考えていました。

ですが周りの人に相談しているうちに、どうやら自分の感覚は周りの人の感覚とはずれ始めていることに気づいたのです。今思えば朝8時出社で深夜5時退社は普通に考えておかしいですよね。

自分が辛い環境にいて、辞めたいけど辞められない(辞める勇気がない)という人は、ぜひ周りの人に相談してみてください。

真面目な人は「自分が悪いんだ」と思いがちなのですが、他人に話すことで客観的な意見を取り入れることができます。

私も当時はよく親に相談していました。深夜に帰ってくる私を見て、「早くそのブラック企業辞めな」とまで言われていました(笑)。

おかしいなと思ったらまず相談。一人で悩まず他人を頼ることがブラック企業脱出の秘訣です。