以前、商社で営業事務として働いていました。新卒入社してすぐに本社よりも厳しい営業所に配属され、仕事をきちんと教えてもらうこともなく仕事がはじまりました。

来客は常にあるし、電話は鳴りっぱなしの職場でした。電話は最大6回線あるのですが、酷いときだと6回線全てがふさがっているという状況でした。

そして、受話器を置いた瞬間に次の電話が鳴るという、恐怖ともいえる状況でした。

その状況で、発注・受注・見積もり依頼・見積もり回答・納期調整・来客応対・商品に関する質問・伝票発行・仕入入力・在庫管理・クレーム処理といったあらゆる業務をする必要がありました。

ですが、時間とともに仕事に慣れて次第に余裕を持って仕事を処理することができるようになりました。そこで得た仕事を早く処理する能力は価値があるものだったと思っています。

ですが、問題は会社の体質でした。女性活用を積極的にといい、女性社員に責任のある仕事をどんどん任せていたのです。

それは、私自身の能力の向上にはプラスに働きましたが、評価が全くされなかったのが問題でした。男性社員と同じ仕事をしていても、女性社員は事務職員という扱いで給料は男性よりも低いという状況でした。

どんなに仕事を頑張っても先はない、という絶望感がその会社にはありました。私は3年間そこで働き、手取りの給料が13万円だったのです。3年間です。

そして、先輩社員から聞いた話によると、入社7,8年の女性社員でも手取り18万をもらっている人はいないということです。もし女性社員がリーダーというポジションについていれば別ですが、通常は手取り18万円を望むのも無理という状況でした。

また、会社の人たちもとにかく、自発的に仕事をする姿勢がなかったんです。とにかく仕事を改善していこうとしても職場の人たちにとっては迷惑な話だったんです。

とにかく、仕事に対する考え方についていけず、3年間きっちり働き退職しました。今でもこの退職と言う判断は正しかったと思っています。

もちろん、仕事を辞める時の不安はありました。ただ、給料は低い、自分が積極的に仕事をしていける場所ではない、という環境で働いていることの意味はありません。

惰性で働きたいのならこういった職場がいいでしょうが、本気で仕事をしたいと思っているのならこういった会社では働かないという判断が正しいでしょう。

それでも、多くの人が言っていることですが、とりあえず3年は会社で働いてみるという言葉は正しいと思っています。入社して1,2年ではわからないことがやはりあるからです。

ですが、3年きっちり働くとその仕事に関しての理解も深まっていますし、転職する際の自分がなにができるか、ということをきちんと根拠を持って説明することもできるので3年と言うのはいい区切りでもあるはずです。

そして、何よりこの退職がよかったと思えたのは、私が会社を辞めるときに得意先に挨拶の電話をしたときのことでした。得意先の人たちが「あなたがいなくなったら誰を頼ったらいいんですか」と言ってくれたことでした。

会社の人は自分を給料と言う形で評価は全くしなかったけれども、お客さんは自分のことをきちんと仕事を見て評価してくれていたんです。

これほど嬉しいことはありませんでした。会社を退職する際に、唯一心残りだったのはこのお客さんたちを残して退職をするということでした。もちろん、会社は組織なので私がいなくてもつぶれたりはしません。

誰か代わりの人が私の仕事をしていることでしょう。でも、私がしていた対応と同等の対応をその会社の社員がしているとは思えません。お客さんがきちんと私を評価していてくれたということは私にとって財産のようなものです。

仕事のあらゆることで多くの人が悩んでいることでしょう。いまだに会社は入社した会社を定年まで続けることがいいことだと思い込んでいる人たちも存在しますが、それは今の時代の話ではありません。

過去の話です。以前であれば、新卒で入社した会社にいつづければ、給料も上がったでしょうし退職金もしっかりもらえたでしょう。それなりのリターンがあったのです。ですが、現在は違います。

給料も低く、職場環境も悪い、仕事をする意欲が失せていくような職場で働き続ける必要はありません。転職も昔と比べればしやすい環境ができています。

会社に所属しながら転職先を探すことも可能です。もし、自分の職場に疑問を持っているのなら、転職を実際にするかどうかは別として転職活動をしてみるのもいいかもしれません。

そうすることによって、自分や自分の所属している会社を客観的に見ることができるようにもなります。転職したいと考えることは悪いことではありません。積極的に自分に合った職場を探していくべきです。