私の仕事は主に固定のお客様からの受注とその商品の見積もりや社内工場への発注などでした。仕事はとても忙しく、朝8:30から定時は5:00でしたが、毎日残業が普通にあって事務所を出るのが夜の10時だったこともありました。

コンピューター作業が何時間にも及ぶため、視力も落ちましたし長時間椅子に腰かけているので腰痛にも悩まされる毎日でした。

先輩たちは厳しく、非常に激務で休憩も十分取れなかったためトイレへ行くのも我慢して膀胱炎になったりしました。そのため、事務所の冷房が寒すぎるので調節して欲しいと上司に頼んでも聞き入れてもらえませんでした。

職場環境は今思えば相当悪かったと思います。セクハラもパワハラもありましたが、当時相談窓口も社内になかったため誰にも相談せずにひたすら我慢をしていました。

そのうち食欲が落ちて貧血で倒れたり、顔面神経痛になったりしたときもありました。

それでも転職を考えようとすると、「石の上にも3年ということわざもあるし。」とか「辞めてどうするの?」などと言われたりして結局はずるずる我慢して続けていた仕事でした。

たまったストレスを夜飲みに出かけたりして発散、という日々を過ごしていたと思います。転職を考えても一体どこからどうやって手をつけて良いのかよくわからないでいたのです。

そんなある時、事務所に一本の間違い電話がかかってきました。それが、英語しか話せない外国人だったのですが、私が聞き取れたのはたった一語だけでした。

そのときに、自分の中でぼんやりと、専門職ではない一般事務の私に一歩踏み出せるのは、外国語を勉強して英文事務の仕事を探すという道もあるとひらめいたのです。

私はその日から決意して、がむしゃらに英語を勉強し始めました。高い英会話スクールに通う予算はとてもなかったので、NHKの基礎英語講座やTVなどを観てこつこつと一生懸命勉強しました。

教会などで開催されている外国人の宣教師さんが教えてくれる英語クラスにも通いました。とにかくお金をかけずに働きながら少しずつ勉強をしたのです。

でもそんなマイペースな感じだったのでにわかには上達しません。勉強をしているうちにいろいろな人と出会い、私の人生は会社の中だけじゃないということを強く考え始めたのです。

そして一生発起して会社を辞職、海外留学を決意しました。そして留学後は望んでいた英文事務の仕事で、受付や総務、営業部や秘書など英語を使ってできる仕事に転職することができました。

もちろん最初は派遣に登録して様々な会社を経験しました。

他の会社へ足を運ぶようになると、以前の自分がいかに社会人ではなく、「会社人」だったかということがわかりました。

同じ会社にずっと勤めていると、視野が広がらないように思います。

もし現在お仕事でいろいろと悩みがあり、壁にぶちあたっていたり、転職を考えている方がいたら、私からのアドバイスは、忍耐も大切なことですが、あまり長々と忍耐をせずに早いうちに手を打っておくことをおすすめします。

じっとひとところで悩まずに、会社以外にも時間を作って違う世界の人たちと交流したり、新しい習い事を始めたりして、自分には何が一番合っているのか、そして何をしていると生き生きとできるのかということを探し求めればきっと絶対にいつか、ああこれだというものに出会えると思うのです。

それはいきなり辞職して転職するのが一番、と言っているわけではありません。今の仕事の手を少し緩めて、他の可能性をつまみ食いしてみる。現在の状況に縛られないようにいろいろとトライしてみるということです。

何も長続きする必要もありません。様々な経験がいつか人生の中で花開くことがきっとあるということをアドバイスさせていただきたく思います。