私は米国に留学するという夢を叶える為に、11年間勤めた銀行を辞めました。

地方の短期大学の英語学科を卒業したのですが、在学中に米国の姉妹大学に3週間の短期留学をしました。その時に、いつか米国の大学に留学してじっくり学びたいと思いました。

その後短大を卒業し、県内でも大手の地方銀行に正職員として入行しました。預金や為替をはじめ銀行内でのいろいろな業務を経験し、忙しくやり甲斐のある毎日でした。そうして働きながらも、私の心には「いつか米国に留学したい。」という気持ちがありました。

銀行に勤めた当時は「いつか留学する」だった気持ちが、働いているうちに段々「いつ留学するか」に変わっていきました。

そして銀行で働いているうちに、留学したらビジネスを学んでみたいと思うようになりました。留学する為についに退職したのは、銀行で働いてまる11年たってからでした。

勤めて9年目の時に一度TOEFLを受けて、幸い目標の点数を取ることが出来ました。米国の東海岸にある短大に願書を出したところ、その短大からは入学許可通知が届きました。

しかしこの時は親の反対が強く、親の反対を押し切ってまで行くことが出来ませんでした。迷った末にこの時は受かった短大に入学を保留してもらい、引き続き銀行で働き続けました。親を説得してから迷いのない状態で留学しようと思いました。

12年目の銀行員生活に突入する2か月前、親も説得した後で、銀行の上司に留学する為に退職したい旨を話しました。上司はもう1年働いてから再度留学を考えたらどうかと引き留めてくれました。

12年目から給料がアップして役職名もついて他の待遇も良くなるという理由から、あと1年働いてから留学を考えてもいいのではないかと言ってくれました。

有難いことに、当時の銀行の給料とボーナスは安定していて福利厚生もしっかりしていました。

上司の言う通り、このまま勤めていれば金銭面では安定した生活を送り、お金には困らないであろう生活を送ることが出来る可能性は大きいと思いました。

お金は生きていく上でとても大事で現実的な問題です。又、やりたくない仕事を続けている人もとても多い中で、やり甲斐のある安定した仕事があることは幸せなことです。

それを十分承知の上で、銀行を辞めることを決意しました。よく聞くセリフではありますが、「後悔のない人生を送りたい」という自分の心の声に従うことにしました。

安定した生活を取るか、先はわからないけど長年の夢に挑戦することを取るかの選択で私は夢を叶える方を選びました。今年が留学のチャンス、今年やらないともう留学出来ないような気がするという自分の直感を信じることにしました。

辞めた翌年、以前入学通知をもらったところとは別の州立の短大のビジネス学部のサーティフィケートコースに入り、2年後に無事に卒業して帰国しました。

11年働いて貯めたお金は全て2年間の留学生活で使い果たしてしまいましたが、何も悔いはありませんでした。

人生で大事なものは人それぞれ違うと思います。私のように夢を持っていても、いろいろな事情があってなかなか仕事を辞められない人も多いと思います。

仕事を辞めて私が留学したのは独身だったから出来たことだと友人から言われたのですが、確かにそうだと思います。家族が出来てから、又、生きているうちにどうしても夢の為に簡単に仕事を辞めてしまうのは難しい状況も出てくることがあると思います。

だからこそ、チャンスの時期を逃さずに思い切って仕事を辞めて夢に挑戦して良かったと思っています。

思い切って仕事を辞めてやりたいことをやってみると新たな人生が開ける可能性もあるし、逆にない可能性もあります。

自分がやりたい仕事が見つかる可能性もあるし、ない可能性もあります。残念ながらそれは前もって予測や判断するのは難しく、やってみなければわからないことだと思います。

辞めることを考えた時、自分はどうしたいのか、仕事を続けていきたいのか、仕方なく続けていくのか、それとも不安があっても思い切って辞めてしまうのかと自分自身に問うた時に、心がぱっと明るくなる選択肢があるのではないかと思います。

それが自分自身が一番望んでいる答えなのではないかと思い、又自分自身でなければわからない答えだと思います。一回きりの自分の人生です。

まわりの意見を聞くこともとても大事だと思いますが、自分の心の声に従って生きることもとても大事だと思います。