商社(建築資材)営業職として新卒で入社しました。営業職といえばきついことはいくらでもありましたが、売り上げをどうすれば伸ばせるのかはとにかく難しい問題でした。

目標に対して7、8割でも売れていれば、少しでも多く駆けずり回って注文を取れるように頑張れます。しかし、目標に対して3割しか数値がないと、もうどうしたらいいのかわかりません。

私がいた会社は地方の小さな商社で、前年100売ったら今年は120売ってきなさい、というような会社でした。人口減で毎年需要が減っていて業界は不況なのにです。売り上げが減るなら、売る商材を増やせとかそんな感じです。

お客さんは不況で在庫を減らしてるときに、どう売るのかは毎日悩みの種でした。

そんなあるとき、とある大企業で働く従兄弟と久しぶりに会いました。これが私の転機になりました。彼の会社は、世界中で知らない人はいないくらいの超有名企業です。

その会社では営業の売り上げ目標は、しっかり根拠をつけて考えられてました。

例えば、この県のこの地域では消費者層といわれる20~60代の人口がこのくらいで、将来どのように人口推移して、その中で自社のシェアがこのくらいだから、いくら売りなさい、という決め方です。

目からうろこが落ちるとはこのことでした。私の会社では現場を知らない本社の人間が目標金額を考えるという発想がありません。

さらに、彼はある地域の3年後の目標を現在比の99%に設定したそうです。

会社の成長を考えると、マイナス目標はあり得ないのですが、彼が言うには環境を考えるとこの数値は実質120%だとのことです。

その他にも色々な話を聞かせてくれました。
私は、転職を決意しました。私がいる地方には経済的に大きく成功した企業はありませんから、そういう会社で私も働きたくなったのです。
どうすれば会社が成長するのか、そこには理論や哲学が必ずあります。私も私の会社も、私のお客さんの会社も知らないことを彼は知ってました。

上京して一社だけ面接して、転職を決めました。小さな会社ですが、大企業と一緒に仕事ができる環境でした。

そこで、私が知りたかったことを知ることができました。成功している会社は、仲間に協力的ですし、変わった提案する人を馬鹿にしたりせず皆が助け合っていました。

困難な課題には一人で立ち向かう必要はなく、実力のある先輩が積極的に力を貸します。また、入社年次に関係なく、大きなチャンスを与えられました。

具体的に、企業が上場してさらに成長させるためにどのようなことをしてきたのかを聞くこともできました。転職前に比べて環境も大きく変わりました。地元にいたときの悩みはいつの間にかなくなりました。

小さな会社が大きくなる過程の話など、やはり都会でなくては知りえなかったと思います。私が得た経験は、いつか私が世話になった人に何らかの恩返しをできるようにしたいと思っています。

転職を考えてる人へのアドバイスですが、転職は何度してもいいのですしあまり恐れる必要もないと思います。

とはいえただ、目的もなく仕事を変えるのはリスクもありますし、キャリアダウンにもなりかねないので注意が必要です。例えば人間関係の悩みとか、どこに行ってもありそうな悩みで転職をするのは危険です。

仕事を変えるにはパワーもいりますし、再出発するためのモチベーションも必須です。

私は、自分が欲しいと思っていた環境を得ることが自己成長に繋がったと感じてますが、漠然と今の仕事をしていたら転職の意味はなかったと思います。

自分の将来の幸せはどういう仕事の先にあるのかはそれぞれ違うはずです。自分がどういう仕事をしたいのか、明確化することが大事だと思います。

私の場合、特に懇意にしていたお客様には転職前後に丁寧に挨拶もして手紙を書きましたし、今でも年賀状のやりとりがあるお客様もいます。

自分が積み重ねてきたことを一つも無駄にしないようにすることで、自分が決めた道に悔いを残さないように頑張っています。