私が仕事を辞めたいと思ったのは、入社して4年目のことでした。音楽の制作会社に入社したのですが、最初の所属は営業でした。

営業はすべての基本ですし、右も左もわからないので、最初はありがたく思っていました。やれるかやれないかわからないけど、配属に対して意見したり、反感を持つということは考えもしなかった、そんな余裕はありませんでした。

営業はルートセールスで、そこまでキツイ仕事ではなかったと思います。飛び込み営業や、商品力が訴求していないものを営業する苦労に比べたら、かなり楽だったと思います。

でも本人としては、初めての営業の仕事ですから、それだからラッキーだとは感じる余裕はもちろんありませんが・・・。

がむしゃらにやるしかありません。1年、2年と、新入社員だったら多めにみられるので、なんとかルーティーンはできるようになりました。

でも数字のつめとなると、どうしても達成できません。3年目をそんな状態で迎えるのは、本当に成績不振営業マンのレッテルがすぐそこにきているという状況です。だんだんと現実感を帯びてきて、はたと我に返ったような気分となりました。

自分がこの会社に入社したのは、成績不振の営業マンのレッテルをいただくためだったか?まさかそんなわけはありません。

音楽業界で、好きな音楽のために仕事がしたかったのに、という最初の希望は、まったく日常業務の中では活きてきていないのが現状でした。成績不振も相まって、すっかり自信をなくしてしまい、会社をもう辞めようかな、と思い始めました。

そんな時に追い打ちをかけるように、担当のクライアントからのイジメのような事が続いたのです。個人的に私の事が気に食わなかったようで、会社にたいしても迷惑がかかるようなイジメやクレーム行動をされてしまったのです。

もう、すっかり私は暗くなってしまい、辞めてしまえばそんなイジメからも逃れられるのに・・・と考え始めました。

そんな時に、3年目の研修レポートを作成する時期が訪れました。営業現状でもよいし、その他、業務に関連していればテーマは幅広く設定できたのです。

私はこの機会に、自分の現状を見直し、本来、この会社でやりたかったこと、本来この会社で実現したかった自分について向き合ってみようと思ったのです。

それでも会社を辞めたかったら、総仕上げのレポートになるし、気が済んで辞めたらいいんだし!と、暗い自分を元気づけながら、自分の棚卸をするつもりで、研修れポートに取り組みました。

必ずしも立派な出来ではなかったと思います。

でも、自分の真摯な気持ちが表れたテーマ、初心を忘れずに取り組んだレポートの焦点、そんなことが評価されて、上司からはかなりほめられたというか、びっくりされました。

きっとレポートには、営業はうまくできないけれど、自分にはそれだけでない意欲があるのだということが込められたのだと思います。

それから半年後、社内異動が発令され、私は制作部門へ異動が決まりました。

レポート提出後は、すぐに辞める行動をとってはおらず、とりあえず、レポートがんばったんだから、営業のテリトリー変更を申請して、イジメられてるクライアントからは離れたい!と、申請アピールする元気だけは出てきていたのです。

そうしたら、社内異動のチャンスが到来したのです。異動しても、仕事は完璧に成功ばかり収められるわけではありません。

でも、会社は辞めてしまったら、もう一度同じ会社には入れません。だから、逃げでもOKですから、いろいろな方法はアピールして、自分の状況を変化させるように申請などをしてみたらどうでしょうか。

それだけで気分が変わったり、どうせ辞めるんだったらもう一度アピールしてからししよう、という、変化のきっかけ行動へとつながることができます。

辞めるのは、その後でもぜんぜん遅くはないのですから。