私が仕事を辞めたいと思ったのは、勤めていた会社の新事業への突然の参入でした。

私が勤務していたのはイベント製作会社で、日本が好景気に沸いていた頃は各地の博覧会や企業の社名変更のパーティなどで、こちらから営業したことがないほど仕事が舞い込んでいましたが、1990年代初めにバブルが崩壊すると仕事が激減。

多くの広告代理店やイベント製作会社は解散に追い込まれました。

それでも数年間は地方のお祭りの仕事などで細々と仕事をつないでいましたが、ついに会社は新事業への参入を決断したのです。それは、平成8年夏にサービスが開始されたPHS事業でした。

あるきっかけでNTTのPHS通信事業会社(NTTパーソナル通信網)の代理店の権利を手に入れた会社は傘下の代理店を構築し広域に事業展開しようともくろんだのです。

その計画はある程度成功でした。傘下の2次代理店は10社を超え月間販売台数も1000台を突破する勢いです。(ちょうどPHSの無料販売が始まったころです)

ですが、新事業の責任者を任されたいた私は正直毎日が苦痛でした。なぜなら当時の私はイベントの仕事を天職と考えていて、営業や物販の仕事をやるつもりはなかったからです。入社して5年目、まさに「そりゃないでしょう」って感じでしたね。

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仕事にやりがいを見出すために店舗展開を提案

日に日に仕事にやる気が無くなる自分を感じていました。毎日代理店のご機嫌ばかりを伺っている自分が嫌だったのです。会社はPHS の販売を代理店に委託している手前、自ら直販店を出すつもりはありませんでした。

ですが、PHSの“無料配布”が一回りして、次はこれまで獲得した顧客の囲い込みの時期がやってくることは見えていました。

そこでオフィスの中で背広を着てじっとしているのが嫌だった私は既存の代理店が集中している地域以外に、直営店を展開することを提案したのです。つまりオープン屋です。

まったく知らない土地でここだと思う場所に携帯電話ショップをオープンさせて数ヶ月間は店長として赴任します。ある程度売り上げが落ち着いたところで引継ぎをして次の店を探すといった仕事です。

そんな私の提案に会社は「おまえがやりたいのならやってみろ」と納得してくれましたが、後から聞いた話で当時の社長は「福岡支店の支店長に収まってふんぞり返ってりゃいいものを何で自分から苦労を選ぶのかなあ」と言っていたそうです。

とにかく要望が通り、やる気を取り戻した私は夢中で働きました。考えてみればあの頃が一番充実していたのかも知れません。

と、ここまでが私が嫌だった仕事の悩みを解決した方法ですが、この話にはとんでもない落とし穴が待っていました・・・。

それから1年後、私が開拓した店は10店舗に増え、地域でも一目おかれるPHSショップチェーンに成長し絶好調でした。

ところがある日、朝日新聞の経済面のトップにこんな記事が踊ったのです。「NTTやぶれたり!PHS事業から撤退」

PHSは当初の開発の時点で自宅の電話の子機を外でも使えると便利だね。という発想だったため、基本料金や通話料が安いかわりに移動中につながりにくいという欠点をぬぐえなかったのです。

その報道の通り、NTTはPHS事業から撤退、NTTパーソナル通信網(株)は消滅しました。そしてこの事件が私の人生を大きく変えてしまったことは言うまでもありません。

現在、仕事が嫌で悩んでいるあなたへ一言

今、あなたが悩んでいる仕事の悩みは何ですか?当時の私と同じように自分の好きな仕事ができなくてやりがいを感じないという人もいれば、同僚や上司からのいじめに悩む人などそれぞれだとは思います。

それでも、一昔前までは良かったですよね。年功序列、終身雇用が当たり前だったわけですから。ですが今の時代は油断もすきもありませんよ。

私だってNTTの関連会社がたった4~5年で消滅するとは思ってもいませんでしたし、つい最近でもシャープの台湾の会社への身売りが話題になっていますよね。

ですから、今の状況に対し何となく悩んでいないで常に次のステップを考えておくべきです。たとえば、営業先で自分を売り込んでおくのも一つの方法でしょうし、日頃から転職支援会社に接触し、転職コンサルタントから情報を仕入れておくのもいいでしょう。

同僚や上司にいじめられている人は労働基準監督署に申し立てをするぐらいの強気の姿勢で立ち向かってみてはいかがですか。

そして、今の仕事が嫌で転職するなら早い方がいいと思います。歳を追うごとに転職活動は難しくなります。事は慎重に決断は早めに、ということでしょうか。

ですが、まったく不満のない職場なんてありえないということだけは覚えておいてください。