自分は携帯電話を販売する店舗で働いています。この仕事は営業+事務+カスタマーサポートという、これをこなせればおおよそ他のどこに行ってもやっていけるだろうという複合職でした。

自分が配属されたのは車で片道1時間ほどの店舗でした。

同期は1年経たずに半分以下になりました。シフト制なので日曜、祝日は休みはなく、覚えることはとにかく多く、新しいサービスが始まっては終わり、また資格試験もあり家に帰ってからも勉強しないと追いつかない状態でした。

毎月毎月目標という名前のノルマがありました。接客に入ってしまうと分からないことを誰かに聞くということはほぼできません。先輩からもお客様からも怒られることがあります。

元々社交的でなかった自分には大変つらい日々が続きました。

他の友人たちは日曜日が休みで、当時SNS等で集まっている様子など見ると、なんでこんな職場に就職してしまったんだろうと悲しくなりました。

申し訳ないという気持ちと、うまくできないという情けなさで心療内科に通ったこともありました。友達にも迷惑をかけられないと誰にも言えず、段々と自分がいてはいけないような気持ちになり仕事を辞めようと思いました。

おそらく、初めて就職した時は誰でも陥る悩みだと思います。その積み重ねで仕事が憂鬱になり上司に辞めたいと言いました。

同時に入った同期が先月やめていたこともあり、かなり引き止められました。けれどもう自分にはその時心がついていかなかったのです。

辞めるという話をして家に帰った夜、とてつもない恐怖が自分を襲いました。大学時代就職活動をしていてなかなか仕事が決まらなかった時の恐怖が蘇ってきました。

なにより、転職するのに有利な資格がなく、また前職を辞めた理由を知れば誰も自分なんか雇いたいと思わないだろうと強く感じました。

一度ここで逃げ出せばもう次はないと思いました。その恐怖に飲まれて翌朝、上司にもう一度働かせてくださいと言いました。

自分はその日から、裏の雑務に回されることが増えました。翌年には通勤時間の短い店舗に移動になりました。そのおかげで段々と心にゆとりがでてきたような気がしました。

自分は仕事内容が原因だと思っていたのに、仕事内容は変わらず、むしろ慣れるにつれて覚えることも内容も増えているのに、通勤時間が変わったことで自分の気持ちは段々と前向きになってきました。

自分でも気付かなかった解決法を上司が出してくれたことで、自分の中で抱え込んではいけなかったと改めて感じました。

勤続年数が増えるにつれて、怒られる回数や失敗も減りました。同時にあまり落ち込まず、失敗を繰り返さないようにしようという気持ちは落ち込む方ではなく、前向きな気分に変わりやすくなりました。

気が付くと、今の職場に残っている同期は自分だけになりました。長く続かないと言われている職場で、責任者の次の勤続年数になっていました。

自分の悩みを解決する方法は環境を変えることでした。次は時間でした。

環境を変えるのは今の仕事を辞めてしまえばとても簡単です。けれど、それで悩みが解決するとは限らないと思います。少なくとも自分は、仕事を辞めて環境を変えても解決しなかったと思います。また同じところで立ち止まり、超えることはできなかったでしょう。

仕事を辞める、辞めないではなく悩みは何なのか、解決するためにはどうしたらいいのか、そこを間違えてしまうといつまでも解決しません。

悩みは時として、自分にすら分からない場合があります。何がつらいのか、どうしたらいいのか、解決するにはどうしたらいいのか。辞める前に、上司や自分よりもその仕事に詳しい人に相談してみるのが一番解決に近い気がします。

つらい職場であるほど、親身になってくれますし、なってくれなければそれこそ心残りもないでしょう。