入社してから3年は営業補助の仕事をしていました。転機がおとずれたのは3年目の秋、上司から「今度新部署設立にあたって、営業が必要となる。営業をやってみないか」と言われ、営業職に移ることになりました。

新部署が出来てからしばらくは私一人がその部署で業務にあたっており何もかも初めてでとにかくがむしゃらに仕事をしていました。

仕事は大変でしたがここで頑張って部署の売り上げを伸ばしたいという一心でしたしとてもやりがいを感じていました。帰りが遅くなってしまう事も多くありましたが辛いと思う事もなく毎日充実して過ごしていたと思います。

しかし3か月たったところで、本社から先輩女性社員が2人部署異動をしてきたところで事態が変わりました。

その先輩社員(Aさんとします)とは一緒に仕事をしたことはなかったのですが、後輩を厳しく指導することで有名な社員で、一緒に異動してきたBさんを叱りつけているのを何度か見たことがありました。

一緒に仕事をし始めてから、Aさんは先輩として尊敬できる学ぶところも多かったのですが、一度怒り出すと手がつけられず少しのミスで何度も叱責されました。

こちらのミスで怒られるのは仕方がないことなのですが自分の機嫌が悪い時には挨拶もしない、話しかけても睨み付けられる、など理不尽に感じる対応も多く次第に部署内の空気が悪くなっていきました。

何度も怒られ続け次第に仕事でのミスを極端に恐れるようになり仕事自体に恐怖感を感じるようになってしまいました。

最初は、こんなにミスをするのは私が未熟なせいだからだと言い聞かせなんとかミスをしないように努めていたのですが、ミスをしないようにと思うと余計ミスが重なってしまい更にAさんから怒られる、怒られる事で落ち込むという悪循環にはまってしまいました。

段々と会社に来ることが辛くなり、デスクについても吐き気がしたり仕事がままならないようになりました。ある日、それを見かねたAさんが私を呼び出し会議室でこう言いました。

「暗い顔で職場にいられても困る。私が厳しく指導しているのはあなたの為を思ってやっているのであって落ち込ませようとしているのではない。」

私はその時点で体調不良を起こしていたこともあり部署の部長に2,3日休ませて欲しいとお願いをしていたところでした。その話も先輩社員は知っていて、

「この忙しいのに休まれても困る。あなたが休んでいる間にだれがあなたの仕事をすると思っているの、甘えないでほしい」とも言いました。

この言葉を聞いて私は涙が止まらなくなってしまいAさんの前で泣いてしまいました。その後は何を言われたかよく覚えておらず、次の日私は病院へ行くことにしました。

病院での診断は「うつ状態」という事で診断書と薬をもらい、私はそれを上司に提出し3か月の休みを取ることになりました。

休んでいる間、しばらくは家から出ることもままならず引きこもる日々が続きました。

仕事をやめるかどうかも随分悩みました。もう同じ部署に戻ることはできないし、これだけ迷惑をかけてしまった会社にも申し訳ない、なによりももう働くのが辛い、そんな事を考えていて2か月くらいした後、人事部から「総務部だったら受け入れられる」との通達をもらいました。

「うちとしては君が辞めるというなら止めないけれど、まだ会社の力になってくれると思っている。戻ってきたいなら戻ってきてほしい」と人事部の部長に言われ、そんな事を言ってくれるならもう一度働きたい、迷惑をかけた会社に恩返しをしたいと思い私は会社の総務部に復帰することができました。

Aさんといた部署は支社でしたので本社の総務部ではAさんと会う事はありません。総務部の人たちは復帰した私に優しく接してくれ私は段々と仕事に対する意欲とやる気を取り戻していくことができました。

その後2年ほど勤め、結婚と共に引っ越しが決まったので会社は退職しました。

今会社を辞めたい、辛い状況にある人の気持ちはよくわかります。私は、その状況からドクターストップのような状態で脱してその後周りのかたの助けで再び働くことができました。

もしあの時仕事を辞めてしまっていたらどうなっていただろうかと思います。自分に自信を失くしきってその後の生活に支障をきたしていたかもしれません。

辛いやめたいと思っている方へ、どんなに辛くても一生懸命就活をしてやっと入った会社です。辞めなければ何とかなる時もあります、どうしても辛かったら上司や同僚に助けを求めてください。

一人で抱え込まないでSOSを発してください、絶対味方になってくれる人はいます。もしそれでも無理だったら、体を壊す前に今の状況から逃げ出してください。とにかく心と体を健康に保つことが一番です。