外資系ホテルにて、ラウンジの責任者(店長)として勤務していたときの話です。慢性的な人材不足に悩まされており、アルバイトの募集を常にしている状態でした。

数年前までは、正社員と契約社員しかいなかったのに、と思うとやきもきした気持ちしかありませんでした。そんな時、入社してきたパートのおばちゃん。

レセプション希望ということでしたが、未経験者ということでまずはサービスを経験していただき、仕事が一通りわかるようになってきたらレセプションのトレーニングを、というお話をしました。

変な雰囲気の人だなという印象でしたが、現場は人事権がなかったため、総務からの採用依頼で料飲部長が承認した以上は、働いてもらう以外にありません。ところが、ふたを開けてみてびっくり。まさに、モンスターアルバイトでした。

入社初日、バックヤードでおしぼりやトーションを折るお仕事をお願いしていたら、突如ホールに飛び出てきて、レセプションなのになんでこんな仕事をさせるのかと半ギレで私に直談判。あまりの衝撃に、咄嗟に何も言えませんでした。

このような行動はその後も頻発。その頃から、私が彼女の要望を拒否する度に、総務に行って私がパワハラやセクハラをしているとわめくようになりました。

あまりのぶっ飛んだ行動と支離滅裂な話の内容に、総務も当初は取り合いませんでしたが、あまりにしつこいので私にも問題があるのでは、という話になってきてしまいました。今のご時世、パートのおばちゃんとはいえ簡単にはクビにできません。

どうにかしてこういう問題が起きないようにしろ、とのことでした。

しかしそうはいってもサービス業、お客様に迷惑はかけられないので、何をしても失敗し、不遜な態度でお客様から苦情をもらう彼女をホールに出しておけません。その日もバックヤードの仕事をやらせていたら、突然、総務でわめきちらした後に勝手に帰ってしまいました。

度重なる彼女の問題行動の責任をとるように、と呼び出されたのはその少しあとの話です。まさかの降格内示でした。私が採用したわけでもない、仕事で使い物にならないパートのおばちゃんの言い分を少なからず信じ、会社に尽くしてきた私を処分しようというのです。

あまりの理不尽に、目がクラクラしました。

毎日毎日、朝から深夜まで働き、売り上げを達成してきたのに、こういう扱いを受けるのかと落胆しました。天秤にかけられた対象が、ただのアルバイトというのがあまりにもショックで。

この先どうしたらいいのかと葛藤していたころ、引き抜きのお話しを頂きました。同じ外資系で、役職は少し下がるものの給料は保証するとのこと。二つ返事で了承し、転職した先が今の会社です。正社員しかいない現場で、充実した毎日を過ごしています。

私が経験したモンスターアルバイトは別格としても、ゆとり世代の今の新入社員なんかは信じられない行動をとったりします。

今の会社にも、ゆとり社員がたくさんいますが、上記の経験を糧に、私に被害が来ないように細心の注意を払っています。昔の上司がよく「バカとはさみは使いよう」と仰ってましたが、まさにその通りだと思います。

口のききかたがなってない、仕事を覚えない、色々あると思いますが決して頭ごなしに叱ったりしてはいけません。ゆとり世代には逆効果です。

その子にできることを、できるレベルでいいのでゆっくりとやらせるしかないのです。前職での経験は私にはかなりいい勉強になりました。今では、問題スタッフへの対応もばっちりです。

ただし、一回失敗しないとわからないのかもしれません。私も、会社に裏切られるまでは、なんとか話し合えば問題スタッフともわかりあえると思っていましたから。