私は多すぎる飲み会で生活のバランスを失ってしまいました。

私の手際が悪いのもありますが、仕事の量はとても多く、毎日クタクタになって仕事を終えていました。仕事が終わるのは夜8時か9時くらいであり、それほど遅いものではなくむしろ良心的なくらいです。

しかしそこから長い長い戦いが始まるのでした。

仕事後週に4回は上司と飲みに行くことになるのです。1時間くらい楽しく話をして終わりだったら何も問題なく、寧ろコミュニケーションを取る上で重要だと思います。

しかしいつも長い。日付が変わるのは当たり前、翌日仕事があるにもかかわらず明け方の4時まで続くこともあります。

上司は疲れというものを知らない屈強な男であり、翌日何事もなかったかのように仕事をこなします。しかしてきることなら1日7時間寝ていたいというような私は死んだような気持ちで仕事に向かうことになるのです。

アルコールに特段強いというわけでもない私はあまり量を飲みたくありません。しかしアルコールハラスメントという概念がこの会社にはなく、飲まないと怒られるという文化があり逃げることもできません。

店員さんに頼んで焼酎のグラスに水だけを入れて貰い、焼酎の振りをして持ってきて貰ったりもしました。(ばれたらエライことになります)

こうも飲みにばかり行かせられるのは、上司との決定的な価値観の違いが原因です。

上司は家庭を持っており、家に帰ると奥さんがいます。結婚生活も長くなると楽しくないのでしょうか、家に居たくないようです。

家に帰っても楽しくない、飲んでいる方が楽しい。そう思うのは勝手ですが、「若い連中も家に帰ってもつまらないはずだ。自分と飲むのはメリットなはずだ」と確信しているようでした。

不思議なことに1人の上司が変わっていてこのような考えなのではなく、関わる上司がこの考え方の人ばかりなのでした。

当然家に帰って本を読んだりテレビを見たり、やりたいことは山ほどあります。しかし遅くなって家に着いたら、回復することが急務です。風呂に入り1秒でも早く布団に潜り込むのでした。
土日はほぼお休みのホワイト企業でした。

しかし慢性的な睡眠不足と極限の疲労により、休みは寝て過ごして殆どが終わってしまいました。

そんなある日、支店長が転勤し新しい方になりました。新しい支店長はお酒が弱く、飲み会には殆ど参加しませんでした。私は思い切って悩みを打ち明けました。酒の悩みを若い頃から抱えてきた支店長は私の状況がよく分かって下さったようです。

支店長は私にこのようなアドバイスをしました。

「仕事ではないのだから、上に言われても断る勇気を持て。お前は上司の言葉に全て従っているから良い部下になった気になっているだろう。しかしそれで仕事のパフォーマンスが落ちていたんじゃ話にならない。自分の状況や考えを上司に伝えるのも能力だ。」

確かに、私が飲みに行くのを全く断らなかったのは「断るのが面倒だ」というのも大きいものでした。それから暫くは勇気が出ず毎日飲みに行っていましたが、思い切って「正直辛いです」と上司に伝えました。

すると嫌な顔をされるかなと思いましたが、意外にも「それもそうだな、もう少し寝るか」と承諾してもらえ、飲みに行く機会が激減しました。

それからは仕事は捗る、プライベートも充実する、土日はいろいろできる、貯金はこれまでの何倍もできる、とバラ色の生活となりました。

思い切って誰かに相談することで私の問題は解決に向かいました。上司の言うことを従順に聞くのはとても大切なことです。しかし時には自分の考え、置かれている状況を正直に伝えることも重要です。

例え上司でも、自分の思い通りに相手をコントロールするのは必須の能力のようです。