当時私はアパレル会社で店頭での販売員をしていました。

いわゆるショップ店員というやつです。比較的新しい会社ではありますがそれなりに知名度もあり、ティーン向け雑誌でもよく掲載されていました。

そのため、平日には親御さんが、休日になると若い女の子達が来てわりと賑わっていた方だと思います。

私自身学生時代にはこのブランドが好きでお店に通い、店員さんに憧れて入社しています。

仕事の内容としてはとにかく接客。店舗ごとにかなりキツイノルマが設定されていますので、何は何でも売るように指導されます。

本社からはマニュアルが配布されていますし、エリアマネージャーもいますが基本的にはその店の店長によってかなり違うと思いました。

私は数店舗動きましたが、新人でも何でもセールストークをさせるというところが多いです。

ノルマの金額が大きいのでそういう店長さんの気持ちはわかるのですが、憧れていた世界の裏側を見てやはり残念に思う気持ちもありました。

トドメになったのは、「今の若い子は金を持ってるから」「子どもに甘い馬鹿な親を騙して買わせろ」「あの子、一人でよく買い物するけどもしかしたらパパでもいるんじゃない?」そんなお客様に対する暴言でした。

ほとんどの店長、正社員が当たり前のように理不尽な毒を吐くことが本当に耐えられませんでした。

対策ですが、表面上は言うことを聞いているふりをして実際には丁寧に接客をしました。

とにかく買う客から接客しろと言われていましたが、どんなお客様も平等に丁寧に。自分が憧れていたブランドに対する気持ちを、きっと若いお客様も同じように感じながらお店に通ってきてくださるわけです。

そう考えて、時間をかけて丁寧に接客するようにしました。もちろん、それに対してハッキリと文句を言われたりしました。

そんな時は、真面目ではなく調子の良いキャラを演じました。同じことをしても、真面目な人は怒られておちゃらけた人はあまり怒られなかったりしますよね。ということで、わからないふりをしたり。

でも、結局は数字です。各正社員の売上と店舗の売上はそれぞれ全店舗公表されますので、たくさん売り上げればそれだけ発言権を得ることが出来ます。

アパレルの世界ってブランドによっても違いますが、実力主義ですから。

店長も稼ぐ社員を失いたくないので優しくなりますし、何より売上が安定していれば上から叱られることも無いのでお客様に対する暴言というか陰口もどんどんと減っていきますよ。

私の場合、とにかく負けず嫌いということと、何よりそのブランドが大好きという気持ちが強かったです。

もし何となく入った会社だったらそのままやめてしまっていたかもしれません。

それだけ、好きという気持ちはすごく強く大きいのだと思います。好きだからこそお客様との話も盛り上がって売上に繋がったわけですし。

入社1年半ってすごく微妙な時だと思います。会社によってはもう立派な戦力として見られているところもありますよね。

でも、蓄積されているノウハウとか経験がありませんので、悩むこともたくさんあると思います。

後、人間関係で悩み始める方も多いかもしれません。私のように、入社前とのギャップが積み重なって爆発しそう!なんて方もいらっしゃるでしょう。

ただ、社内の人間関係って腸内環境にすごく似ていると思います。強い方に擦り寄る日和見菌がほとんど。

だから、悪玉菌が多くなると社内全体の空気が悪くなっていきます。逆に考えると、みんながみんな最初から嫌な人ではないということです。

それに、こちらが強くなれば逆にこっちに擦り寄ってくる可能性が高いので。私の場合、まさにこれでした。

自分が発言権を得たことで日和見菌状態だった社員さんが味方になってくれたことが大きかったのです。

実際に、職場を見てみて下さい。本当の悪玉菌はごく一部です。もしかしたら、良い環境に変えられるのは自分かもしれません。