大学を卒業後、新卒で食品メーカーの営業職に就きました。業界内で4位の中堅メーカーです。

仕事内容は、自社製品を取り扱っている小売店に対し、新商品紹介・発注促進等の営業活動を行うことです。100件程度の取引先を担当することになります。

幸い、取引先のお客様は良い方ばかりでした。良好な関係を築くことができ、楽しく気楽に訪問できていました。しかし、社内の人間関係はそうではなかったのです。

どこからどう見ても売れない商品を無理やり発売し、売れなければ営業のせいにする役員。その役員の言いなりになり、無理難題を押し付けてくる部長・課長。自分のことで精いっぱいになり、相談に乗ってくれないどころか足を引っ張ってくる係長・先輩。最悪でした。

挨拶しても無視され、私が休みの日に入ってきた客先からの発注をなんの連絡もなく放置するなど、まさに足の引っ張り合いです。

さらに、当時心の支えになっていた恋人が、父親の介護のため新幹線の距離の実家に戻ることになってしまいました。全て終わったと思いました。

暗い顔をしながら仕事をしていたある日、取引先の担当者から心配されました。この方は自分の母親のような年齢です。実の息子のように接してくれていました。食事に誘われたので、お昼休みに食事をしながら悩みを打ち明けました。

ケロッとした様子で「若いんだしそんな職場やめちゃえば?彼女のところに行っちゃえばいいよ」と軽く言われました。そこで何かが吹っ切れました。

「辞めてはいけない」という固定概念があり思考停止していたのです。帰宅後、早速彼女の地元求人を探しました。しかし地方の為、転勤リスクのない会社は中小企業に限られ、あまり情報がありません。

今の会社で苦労している分、もうこんな会社は嫌でしたから慎重になりました。ハローワークに通っても、求人情報は信用できませんし、求人自体があまりありません。

悩みに悩んでいたところ、友人が地元の市役所に転職したという話を聞きました。コレだ、と思いました。彼女の地元の市役所を受験することを決意しました。

しかしその時点で4月。試験日まで2ヶ月しかありません。幸い、私は法学部を卒業していますので、ある程度の法律知識があります。公務員試験の試験科目は法律・経済ですから、少しは有利です。

ただ、法律や経済のような専門科目以外にも、大学入試のような知識や、IQテストのような知能を問われる一般教養試験がありました。2ヶ月で網羅するというのは、あまりにも非現実的に思えました。

しかし、幸いなことに私は営業職です。日中は一人です。あまり褒められたことではありませんが、サボってもバレようがありません。何より、そのとき私はすでに開き直っていましたから、もしバレても構わないと思っていました。

バレたら逆ギレして辞めてやろうとさえ思っていました。

日中はほとんど仕事をせず車内で勉強し、残業もほとんどせずすぐに帰宅し勉強、早朝に起床し勉強、という勉強漬けの日々をこなしました。

残業をせず、飲み会などをすべて断っていましたので、色々と言われましたが、どう思われてもいいや、と開き直ると何とも感じなくなっていました。

猛勉強の結果、筆記試験に合格することができました。その後、面接や集団討論があるのですが、まがりなりにも営業職を5年経験していましたから、何てことありません。

面接は平日ですが、私の仕事はシフト制ですし、急に休みを変更することも可能でしたから困ることはありませんでした。

結果無事に採用を勝ち取り、彼女の地元市役所への転職を決めました。3か月後の12月にボーナスを貰い退職、一旦実家に戻り休養し、4月から転居しました。

仕事のことで悩まれている方も多いと思います。様々な悩みがあると思います。もちろん辞めずに解決することが望ましいですが、「辞めてはいけない」という固定概念を取っ払ってみることも手かと思います。

どうしても解決できないのであれば辞めてしまえばいいのです。もちろん、退職後の生活について考えなくてはなりませんし、しっかりと決めてから辞めることが望ましいです。

また、開き直るのも手かと思います。人間関係で悩まれているのであれば、「どう思われても別にいいや」と開き直ってみてください。思いつめることもなくなりますし、自信がついて悩みが解決できるかもしれませんよ。